先日、鉄道マニアという若者と話していて「エックって知ってる?」と聞いたら「エック?それ何ですか?知りません!」と言う返事なので、昔の写真アルバムに貼ってあったクーポンを見せてあげました。皆さんはご存じでしょうか?50代以上の方はご記憶にあるでしょうか?
エックとはエコノミークーポンの略で昭和40年代の国鉄が増客増収のため考え出した商品です。さすがに最近は聞き慣れない言葉で、パソコンで検索しても「エッグではありませんか?」と類推されてしまいますね。
当時の国鉄は旅行業務取扱資格がなかったので、国鉄単独では企画商品が販売出来ず、旅行会社とタイアップして数々のエックを発売しました。エックは国鉄乗車券と急行券、目的地までのバス乗車券と入場料・昼食代などを含むセット商品で、鉄道管理局別に地域ローカル性を持っていました。
エックは色々な種類がありましたが、当時のブームの先駆けとなるスキー・スケート・温泉旅行などのエックが人気を博したように記憶しています。JR時代になってからはもちろんその比ではありませんが、乗車券しか売っていなかった国鉄が顧客サービスの便を計る方向に踏み出した一歩として評価していいのではないでしょうか。
唯一の難点は、これが乗車券ではなくて企画商品なので、万一の場合、発売駅まで行かないと払い戻しが出来ないことでした。エック以外のその後の国鉄の商品もそうですね。いずれにしても懐かしいです。
