今日は自転車で調布から野川にサイクリングに出かけました。途中の調布飛行場で保存されている戦闘機の掩体壕(えんたいごう)を見ました。調布飛行場はその昔、日本陸軍の航空基地でした。
掩体壕とは敵の空襲から飛行機を守るための保管場所で屋根はコンクリートで出来ています。入り口は塞がれていて陸軍三式戦闘機「飛燕」の絵が描かれています。ちなみに飛燕はドイツから供与されたメッサーシュミットをモデルに開発された陸軍の制式戦闘機でライセンス生産された水冷エンジンを搭載しました。飛燕のように機首の細いスマートな戦闘機が水冷(液冷)式で熱くなったエンジンを液体(エチレングリコール)で冷やします。大部分の機首の太い戦闘機は空冷式で、空気を取り込んで冷却します。どちらが速いスピードで飛べるかは一目瞭然ですね。
昔の記憶ですが、たしか調布飛行場に当時の給水タンクがあって、そこに米軍のグラマン戦闘機の機銃掃射の跡、つまり銃痕が残っているという話でした。今日は飛行場を見わたしたのですが、見当たりませんでした。
調布飛行場の近くには日本を代表する航空機メーカーであった中島飛行機の研究所もあって、太平洋戦争末期には米軍の爆撃目標としてさんざんに叩かれました。当時の記録や記憶が時代とともに薄れていく中で、物言わぬコンクリートの掩体壕だけが風雪に耐え、泰然と残っています。

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