この写真は昭和初期の石丸峠と狼平です。樹木が伐採されてほとんど無いことが分かります。大菩薩周辺では明治維新後、やたらに森林伐採が行われ、中には盗伐採もあったと聞いています。このため石丸峠から狼平一帯はハゲ山となってしまいました。現在は少しずつ森林が再生しているようです。
森林の有効保全には適切な管理が必要で、もちろん必要な伐採もあるのですが、あくまで自然保護の前提がなければいけません。明治維新という時代の波のエネルギーと正義の名の元に、翻弄された当時の人々が寄ってたかって物言わぬ深い森をハゲ山にしてしまったことに大きな危惧を感じます。これは時代と対象が変わっても同じですね。

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