先日、ニュースで富士山の登山用品のレンタル店を取り上げていました。でも、富士山の登山用品のレンタルなんて絶対間違っていると思いませんか?本来、登山は経験を積んで段階的に行うものです。いくら、富士山の5合目まで車が入り、山小屋も沢山あっても、そこは標高3776Mの独立峰です。自然の中ですから、天候の急変や予期し得ない事象は厳然として起きます。
富士山が観光地化していて、富士山を観光地と勘違いして登ってくる観光客が沢山いますが、このままではいつか大きな事故が起きるでしょう。登山用品は自分に合ったモノが必要で、1回1回の登山で分かるものではない。繰り返し使ってみて自分に合った装備を見に付けるのです。レンタルで借りて行って、現地で使ってみたら使えなかったらどうしますか。
昔、新幹線で行ける越後湯沢のスキー場がオープンしました。スーツ姿で仕事帰りに新潟へ行って、何もなくてもスキーが楽しめるというふれこみです。まあ、スキー場ですから、ここまでは許しましょう。でも、富士山は厳然たる高山です。観光地ではないのです。
5月の連休に全国で中高年の遭難が相次ぎました。なぜって、5月の3000Mの山は天候が悪ければ冬山なのです。そこで防防寒防風衣が無かったらどうなるか、経験があれば分かることです。富士山も本来、経験が無くては登れない山なのです。そこを観光地のように宣伝している方面に大変な責任があると僕は思っています。
富士山を世界遺産指定にしようという動きがありますが、ゴミだらけの観光地では絶対無理なことです。ゴミ収集のボランティア登山を行う団体もありますが、本来それは間違っています。ゴミをポイ捨てしたら、罰則罰金を取るべきです。かつて、シンガポールのリー・クワンユー首相がゴミ捨ての罰則罰金の設定を英断しました。「ゴミを捨ててはいけません」という貼り紙では何の効果も無いのです。
どうも、富士山に対する愚痴になってしまいましたが、山に対する思いは沢山あります。とにかく、富士山登山の用品レンタルなんて絶対間違っています。

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