京都のお土産に「そば餅」をいただきました。今まで知らなかったお菓子ですが、最近出来たばかりのその辺の名物ではなくて、五百年前からある由緒正しき名物のようです。
箱の中の解説を読むと、室町の頃、やんごとなき御方より召された菓子屋の当主が尾張の国から上京して菓子を製造し、それ以来、遺法に基づき代々菓子を伝えて現在に至る旨が書いてあります。
僕はこう言う口伝というか一生懸命な伝統の守り様が好きなのですが、もう一つ、アメリカンインディアンの伝統的な話を思い出しました。
それは、父祖伝来の伝統的な物事のやり方に対して、若者たちが新しいやり方を提案すると、やり方はどちらでも良いのだが、これはご先祖様が考えてきた方法で、これを守っていくことが我々自身を守っていく方法なのだ、という話なんです。何だか分かりにくい説明ですみませんが、ご先祖様がそれなりに時間をかけて考えてきた事の時間的重みがあるのですね。

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