1986年公開の「プラトーン」は実際にベトナムに従軍したオリバー・ストーン監督が自らの実体験に基づき、アメリカ軍による無抵抗のベトナム民間人虐殺・放火、米
兵たちの間で広がる麻薬汚染、仲間内での殺人、誤爆など、現実のベトナム戦争を描いた映画です。しかもベトナムに派遣された兵士たちはアメリカでも地方出身者や
マイノリティーや黒人・貧困層という、アメリカ合衆国の底辺にいた若者たちでした。「プラトーン」は新たな反戦運動を巻き起こし、空前の興業収入を上げました。
筆者にとっても戦争の狂気と真実を描き出したリアリティーを突き付けられた忘れえぬ映画です。なお、映画の軍事顧問としてデイル・ダイという元海兵隊退役大尉
だった俳優兼実業家が映画の軍事技術的アドバイスをしており、出演もしています。(ハリス大尉役)
もう1つ忘れられないのはこの映画のテーマに使っている「弦楽のためのアダージョ」がまるでこの映画のために作ったテーマ曲であるかのように思えることです。聞
くところによると、かつてジョン・F・ケネディ大統領の葬儀で使われて以後、葬送の場でよく使われる曲になったようですね。
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